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岡山城東な日々

創立30周年記念講演会

12月14日(水)、「創立30周年記念講演会」が、本校体育館にて開催されました。

講師は、東北大学教授・同大学加齢医学研究所長 川島隆太 氏です。

演題は「基本的生活習慣が将来を決める」です。

「生活習慣」と「脳の発達・働き」との関係を、主に3つのことに着目し、丁寧に教えてくださいました。

1つ目は、「睡眠」が心身に与える影響が大きいということです。睡眠中は、「深い眠り」と「浅い眠り」を交互に繰り返すと言われています。「深い眠り」では夜10時からの比較的短い時間に成長ホルモンがたくさん分泌され、「浅い眠り(レム睡眠)」では、日中の学習内容が記憶に固定されます。したがって、学習内容を定着させ、学力を高めるためにも、疲れをとり、運動能力を伸ばすためにも、十分な睡眠が必要であるということでした。

記憶を定着させる働きをもつ脳の海馬の大きさは、睡眠時間に比例するそうです。「TVを見ると言語発達が遅れる」という、マスコミが流さない衝撃的な事実も研究でわかっているというお話でした。

2つ目は、「スマートフォン」と「学力」との関係についてです。最近では、勉強中にスマートフォンを使用する生徒が増えており、特に、「LINEの使用時間が長いほど、学力が下がる」という調査結果が、はっきりと出ていることも印象的でした。集中力に大きく差が出るということです。

3つ目は、「食事」と「脳」の関係についてです。朝食を食べる習慣は、学力や体力、そして生活の質に大きく影響し、将来の就職や仕事で抱えるストレス、年収にも関係があるということです。さらに、朝食をとる習慣の有無だけでなく、食べる品目の数も学力に影響するとおっしゃっていました。

講演会後、後半では、本校の生徒6名が、川島先生を囲んでパネルディスカッションを行いました。

それぞれが講演を聞いた感想や、現在の自分の生活を振り返り、どう改善していけると思うかを語りました。また、川島先生から、より良い生活習慣を確立するためのアドバイスをいただくことができました。

第4回定期考査が終わり、これから冬休みを迎えます。1年次生にとっては高校入学後の生活を見直して軌道修正をする時期であり、2年次生にとっては「3年0学期」と言われる受験生への切替えの大切な時期です。

今回のとても貴重な講演をきっかけに、ぜひこれまでの生活習慣をもう一度見つめ直してほしいと思います。

そして、3学期に向けて、より良い生活サイクルをつくっていきましょう。

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