2年次人文社会学類フィールドワークの報告もこれでおしまいです。今回は「文学探究」のフィールドワークについてご紹介します。
去る12月26日、文学探究の授業に即した文学の舞台を訪ね、古典作品の生まれた背景を知り、作品の鑑賞に視野を広げるために、吉備津神社、大原美術館、藤戸寺を訪ねました。
吉備津神社では、鳴釜殿の神事・『雨月物語』との関連や古今集所収の和歌の碑について、S先生から説明を受けました。
回廊から本殿に向かい、比翼入母屋造りの檜皮葺を見上げながら、神社の方から由来や吉備津彦命、温羅伝説などの話を伺いました。
次に大原美術館に移動し、大原美術館新渓園で、学芸員の方から美術館設立のいきさつや画家・児島虎次郎の貢献などの説明を受けました。
その後、本館と分館の作品を全員で鑑賞しました。参加者は、印象派の画家と日本の白樺派の作家との関係、あるいは西洋人と日本人の原風景といった観点を決めて、絵画や彫刻を丹念に見て回りました。
昼からは藤戸寺に移動し、寺院関係者の方から源氏と平氏の藤戸合戦の様子をお聞きし、沙羅の木や『平家物語』佐々木盛綱をかたどった盛綱橋を見学しました。
授業で学んだ内容について、実際のものや舞台を肌で感じ、生徒たちはみな知的好奇心をかき立てられたようで有意義な一日となりました。